なぜこんなにも”旅”に掻き立てられるのか

今回は、私の内側の話。思いっきり私事です。
2年半ぶりに日本に帰って来て、東京の知り合い宅で御世話になりつつ、日々色々な人に逢っている。
高校時代からの友人や、協力隊時代の同期やタンザニアの隊員のみなさん、そして旅中に世界のどこかで会った人。みんながそれぞれに人生を謳歌していて、楽しんで生きている知人友人が多いのが私のすごいところ!自画自賛。
色々発見もあって、また新たなスタートを切ろうとしている私が、同じように新たなスタートを切ろうとしている人に伝えたい事。と、旅のモチベーションについて考えてみた。
ちなみに、まだ地元には帰っていない。この記事が完成するころには実家にいるかもしれないけれど。
実際、そんなに旅ばっかしてられない
唐突に、タイトルとは逆の事を言う様だけど、最近感じるのは私は根っからの旅人じゃない。と思うようになってきた。
というのも、カナダを出て半年間どこかひとつの場所にしばらく滞在って、2週間くらいはあったけど、3週間以上はいなかった。
タンザニアの時は、ある意味”仕事”だったし、やるべきことを与えてもらっていたから2年間定住して、同じ職場へ通う日々だった。
そして、気が付いたのは旅半年、どこかで定住しながら仕事半年。というライフスタイルが自分には合っているかもしれない。
結局同じ事をしていると、それが旅というエキサイティングな事柄であっても、飽きが来て、少々の事では感動しなくなってしまった自分を発見する。
旅が長くなると、ちょっとの事で感動もしないし、驚かなくなっちゃう
これって、旅をしていてかなり危険信号で、
「あれ、前はこんなんで感動してたのに、なんにも感じないじゃん。」
と気が付いたら、その時が一旦休憩の時期なのかも。
たまに、疲れちゃってる旅人にも出会う。
もう”旅”が楽しくなくて、自分で決めたゴールにとりあえず向かっているけど、モチベーションがない人。
それって、本人もしんどいし、折角お金と時間を存分に使ってるのにもったいない!でも、一回決めたことだし。と思うのは理解できる。例えば、
「世界一周したら人生が変わるかもしれない」
と思っている人もいるかもしれない。
いや、個人的には海外に出るようになって、旅をする中で人生観も変わったのは確かなの。だけど、コンセプトに縛られて自分が辛くなるのは本意じゃない。
そう、結局人間すぐに飽きてしまうわけで、人生山と谷のグラデーションが必要なわけだ。ずっと綺麗な景色ばっかり見ていたら初めは感動しても、飽きちゃうし、メルカドだって大好きだけど、毎日行っていたら3日目くらいで飽きる。
驚きがなくなったら、旅の楽しみは半減というか無いに等しい。
そんな自分を発見すると、そろそろ旅生活も一旦止めだと思うようになる。
で、私が取った行動とは、
旅行中なのに引きこもる

朝はスペイン語の勉強をして、写真を編集して、サイトにアップして、ブログを書いて、ストレッチして。
って、全部家の中でできてしまう日常のルーティーン。
それを2日くらいやってると、3日目くらいで少しどこかに行きたくなる。やっぱり、毎日観光とか無理だし、ただ友達を作って飲みに行くだけの日ってゆうのもかなりある。ってゆうか、そっちの方が日常化してくる。
ほんっとに誰とも会わずに、近くのコンビニにしか行かない日だってある。ビールとタコスだけ買って帰って、1人でyoutubeを観ながら食べる時もある。
私の長期旅行ってそんなもん。
ただ、やっぱり新しい場所に行きたくなる
町の規模にもよるし、友達ができたりできなかったりする具合もあるけど、個人的には大体1か所1週間いれば丁度いい。
同じところに1週間くらいいると、何故だかもうどこかへ行きたくなる。これって、不思議ですぐに違う事がしたくなる。
そして、次の目的地を考えて数日後には出発している。
新しい出会いが欲しくなる

1人旅のいいところであり、人によっては耐えられないという人も多いかもしれないけど、1人旅は基本的に自分1人の時間が多いから、いかに自分と遊べるかで1人旅を長期的にする人とそうでない人で別れるのかなと。
私は1人の時間がかなり好きなタイプだけど、人ともたまには一緒にいたいし、おしゃべりしたい。
これもバランスが自分の中では大切で、ずっと1人でいると誰かに話しかけに行くし、積極的に飲みに誘ったりもする。
それが誰かとしばらく一緒だとまた疲れちゃって、1人でぼんやりしたり。それの繰り返しで、日々が形成されている。
友達の輪が広がっちゃったりなんかして
新しい町に行くと、ひょんなことから友達ができたりする。
友達ができると、友達に友達を紹介されて新しく友達ができたり、家族に会わせてくれたり。そんな繋がりができる時も多い。
「類は友を呼ぶ」という諺はうまく言ったもんで、旅好きの周りには旅好きが集まるし、酒好きの周りには酒好きが集まって来る。
そして、また仲間ができて輪が広がっていく。それが楽しくて、旅が勝手に繋がって続いて行く。
何故か次の目的地が降って湧いてくる

そんな風に人に出逢うと、必ず話すトピックは
「どこどこ良かったから、絶対行ってみて!あれ美味しかったから食べてみて!」
という、旅人情報交換。
予定も決めず、チケットもぎりぎりにならないと買わない旅スタイルなので、行きたいところが出来たらいつでも予定に加えれる。
あと、何気なくグーグルマップを見ていると、たまに素敵な風景写真に出逢う。そこで、次の目的地決定。というのも少なくない。これだから旅が終わらないんだよ。
でも、やっぱり2年半帰ってないから、そろそろ帰りたくなった。
寿司も食べたいし、銭湯にも行きたい。
とりあえず帰国してみた
人に再会するのって楽しい
帰国して、東京の成田に降り立った。facebookに旅先で知り合った方々に向けての感謝と、帰国の報告を知人友人に知ってもらう為にポストしてみた。
最近は日本ではfacebook離れで、みんな使っていないと聞いていたので、
「もしかしたら、全く反応ないかも。」
と若干の不安はあったけど、沢山の人がおかえり~!とメッセージを入れてくれて、それがきっかけで再会する人がいたり、東京にいるであろう友人にはメッセージを送って会いに行ったりもした。
数年ぶりに会う人たちは、人生ががらっと変わった人もいたし、相変わらずな日常を送っている人もいた。
新しいチャレンジをしている人もいたし、独立して事業を展開している友人も。2年そこそこで人生って変わる。
出会いが出会いを生んでくれる
更に、知り合い伝にイベントに参加して、新たな出会いが生まれたりして、色んな業界で活躍している方々からとお話ができた。積極的にそうゆう場に参加するのも、結構大切だなと分かった。
刺激がいっぱいあって、今の日本で生きている人たちの感覚を少し分かった気がしたし、これから自分がやりたい夢や目標を聞いてくれて、応援してくれる人にも出会えた。これって、本当に貴重だ。
ポジティブな人間の周りにはポジティブな人が集まって、そのサイクルはぐるぐると続いてゆく。
気が付かなかった日本の良さ
それこそ20代前半は、あまりやりがいを感じれなかった仕事に追われて日々を忙殺していて、辛い時間があった。それで、なぜか
「日本って嫌だ。」
と、日本を悲観視していた自分。今思えば浅はかだったのだけど、当時はそんな風に思って、海外に行きたいと思っていた。何かが変わるんじゃないかと。
で、海外に行って、久しぶりに帰って来て感じた、
「日本の良さ、素晴らしさ」
って実は沢山あった。
例えば、
・トイレが綺麗
・お米がバカうまい(コンビニのおにぎりに感動)
・というより、食事のクオリティが高くて、種類も豊富
・時間がきっちりしている
・難なくコミュニケーションが取れて、手続き関係がものすごい楽
・仕事に対するモチベーションが高い人は、高い!
とかとか。再発見できる部分が多くて、逆カルチャーショックを楽しんでいる段階。
また違う環境を求めている自分
そして、既にまた海外に行きたいと思っている。
今しかできない事をして、もっと語学を勉強して、新しい事を吸収したい。と。
生き方の自由を享受できる幸せな時代に生まれたのだから、やりたい事をして、行きたい場所に行って、一緒にいたい人といる。
それぞれに環境だったり、経済的な制約がある場合もある(ほとんどの人がそうだね)から、もちろんやれる範囲で。
私の場合は、すごく恵まれていて、両親は応援してくれていて、
「やりたい事やんなさい。」
というスタンスだ。感謝!
結果、私を旅へと駆り立てるものとは人との”出会い”だった
と、まあ結果的に、私を旅へと駆り立てるものは人との”出会い”だと感じた。
沢山綺麗な景色を見て、感動もする。登山して、辛い思いして最後の爽快感もあった。
けど、振り返ってみると、一番心に残ってるのは、友人たちとお酒を飲んで夜遅くまで語り合ってた事とか、友人と一緒にどこかへ行った事とか、民泊で誰かのお家に泊まって地元の食事を作ってくれて、シェアしてくれた事とか、新しいトランプゲームを教えてもらった時とか、といった誰かと一緒に過ごした時間が、一番印象的だった。
人が好きで旅が続いているのかもしれない。
もちろん、騙されて辛い経験とか、腹立った事も多いけど、それ以上に感謝できる人間が増えるのは人生の財産だと思うわけです。
人々にパワーを頂いて、しっかりパワーチャージが出来、働く意欲が湧いたので、ここいらで働きますよー!

みなさん、よい旅を!