チチェンイッツァ遺跡のエル・カスティーヨを探る【メキシコが誇る屈指の世界遺産】

メキシコで最も有名な観光地の一つとも言える、チチェンイッツァ遺跡。

ユカタン半島の真ん中あたりに位置し、国際空港のあるカンクンからバスで2時間ほどで到着する、という手軽さからも人気のマヤ遺跡だ。

日本人にも人気で、私が訪れた日は4-5組ほどのグループがいて、大きなグループだと30人ほどの日本人団体客はうろうろとしていたのはびっくりした。

そんなチチェンイッツァ遺跡ですが、今回は一番メインのピラミッドのエル・カスティーヨの基本情報、そして隠された謎についてせまりました!

チチェンイッツァ遺跡の全体マップとエル・カスティーヨの場所を把握

左の方にあるのが入り口で、ここでバスを降ろされて歩いて入場する。

入口を入ってすぐにお土産屋さんが並ぶエリアがあり、その先に今回メインのピラミッドのエル・カスティーヨが見える。

ピラミッドの左手には、鷲とジャガーの基壇や、メソアメリカ最大の球技場がある。

ピラミッドの奥には戦士の神殿があり、その奥には千本の支柱と名づけられた宗教儀式を行う場所がある。

少し戻ってからエル・カスティーヨ飲めて歩いて行くと天文観測所が見えてくる。 敷地はかなり広いので、ゆっくりと時間を取って回ることをお勧めします。

エル・カスティーヨ(エル・カスティージョ)(ククルカンピラミッド ) El Castilloのあれこれ

一番メインのピラミッドがこのエル・カスティーヨだ!別名ククルカンのピラミッド。

カスティージョもしくはカスティーヨは、日本語訳をすると城。まさにマヤの人々の誇りを集約したお城だったわけ。

遺跡を見つけたスペイン人がつけた名前だが、マヤ語で何と呼ばれていたかは分からなかった。

入り口から入って少し歩くと目の前にバーンと現れる巨大なピラミッドで、とても迫力がある。北プラットフォームに位置する。

昔はピラミッドに登れた

チチェンイッツァ遺跡のエル・カスティーヨを探る【メキシコが誇る屈指の世界遺産】

2006年まではこのピラミッドに上ることができたが、今では登ることができない。残念!

安全面を考慮したためだろう。他に登れるピラミッドがあるのは、コバ遺跡やメリダのウシュマル遺跡でもメインのピラミッドは登れないが、他の小さめのは登ることができた。

いつか禁止されるかもしれないので、ピラミッドに登ってみたい人はお早めに!

合計365段19ステップ

高さは約30mで、大きな9段の層になったデザイン。その一段一段は約2.57mほど。

更に、1面に設置された階段は91段で、それが4方向にある。91×4=364で、さらにお寺へ入る玄関のステップを1段足すと、合計が365段になっていて、1段が1日を表している。

365日の周期で一年がまわっている。というのをマヤの人々は、独自の理論でカレンダーを作っていたというのだ。

チチェンイッツァが都市として機能していたのは、西暦800-1200年頃といったところで、すごい文明だったことはこういった精密な計算を使って、巨大な建築物を作っていた事からも分かる。

ククルカンという神様

エル・カスティーヨの北方向に設置された階段の下の方に、ククルカンと飛ばれる神様の頭部があしらわれている。

この神様は蛇の形をした、羽の生えた神様で、ケツァルコアトルという名前でテオティワカン遺跡などにも出てくる。 様々な地方で崇められている人気の神様。

Quetzalcoatl telleriano2.jpg
不明http://www.crystalinks.com/quetzalcoatl.html, パブリック・ドメイン, リンクによる

様々な文献や伝記などにも必ず登場するような、人気の神様だ。

ククルカンは、あの世とこの世の行き来ができて、太陽にも飛んでいくことができた。という話もあったり、地震を起こすことができると信じられていたりと、沢山の神話が残っている。

ククルカンの降臨

年に2回春分と秋分の日にククルカンの降臨が見られる。

ククルカンの降臨とは、ピラミッドの段に太陽の光があたって、影がギザギザになる。そのギザギザの先に階段の下に設置されているククルカンの頭がちょうどあたり、蛇のうねうねが太陽の光によって表現されて、この時にククルカンが降臨したように見えるというもの。

天文学に通じていたマヤ文明。こうした天文ショーも、遺跡を面白くする要素のひとつ。

私も一度ククルカンの降臨を見に行ったので、その時のことも記事にしています。

さらにチケットの購入方法も記事にしています。

ピラミッドの中はどうなっているのか

発掘作業が進められていく中で、大きなピラミッドの中には、小さいピラミッドが作られていたことがわかった。

内部のピラミッドは高さが10mほど。

さらに1930年の研究では、翡翠が散りばめられた真っ赤なジャガーの王座が見つかっている。

歯の部分は、白い火打石でできている。

ジャガーは、太陽神としてマヤの人々に長い間祀られ続けてきた。

さらに赤いジャガーの前には、ほぼ完璧な状態できれいに残っているチャック・モールの像が発見された。

すごい3Dのビデオを発見!超すごい分かりやすい。

わざわざセノーテの上に建てられている

チチェンイッツァの人々はセノーテを大事な宗教儀式の場所として扱ってきた。人間の生贄を生きたままセノーテに捧げることだってあった。

セノーテには雨や水の神がいると信じられるきたからだ。このピラミッドは実はセノーテの上に建てられている。

研究者たちは、マヤの人々は手の手があったことを知っていてここにピラミッドを建てたのであろうと推測している。

わざわざそんなところに巨大なピラミッドを立てると言うのは、大きな意味があったことだろう。

 

最後に

まだまだ謎の多いマヤ遺跡。世界中から観光客が押し寄せる魅力がある。

今はコロナウィルスの影響で一時閉鎖をしていますが、また再オープンされる日が近いことを願うばかり。

エル・カスティーヨの他にも、沢山の見どころのあるチチェンイッツァ遺跡。これからも、少しづつでも遺跡の楽しさをシェア出来たらいいなと思います。

ではアディオス!

カンクン近くのマヤ遺跡記事リンク

 

参考資料:https://ao.net/~rls/chichenitza/

https://books.google.com.mx/books?id=sWC0DAAAQBAJ&pg=PA167&lpg=PA167&dq=chichen+itza+365&source=bl&ots=gR7cw-4PtW&sig=ACfU3U2XfTU0CTE9rszrNqtStdA_jFFHAg&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwidwfLG-cfqAhXqYd8KHen0A4kQ6AEwBXoECAsQAQ#v=onepage&q=chichen%20itza%20365&f=false

Second pyramid found inside Kukulkan at Chichen Itza in Mexico

The Chichén Itzá series (5) – The Castle

https://www.gods-and-goddesses.com/mayan/kukulkan/