なんじゃこりゃー!な世界遺産・ブルーホールでダイビング/ベリーズのキーカーカー島より

ダイビングを始めてから、ずっとずっと気になっていたブルーホール。念願叶って、やっと潜って参りました。
しかし、聞いていて知っていたのに、数日間行くか行かまいか悩んだ。何故かというと、値段がめちゃくちゃ高いからだ。
3本潜って240USD。正規のお値段は250USDらしいけど、少しだけまけてもらってもこの値段。ダイビングにしては、相当高い。それもそのはずで、ボートで2時間はかかるポイントまで行かないといけない。
更に、ブルーホールの入場料もかかってくる。
余りにも高いし、正直ブルーホールダイビングの人々の評価は驚くほど低い。潜った人の話を聞いても、いまいちな感想ばかり。
240USD払ってまで、行く価値があるのか、とお金と経験を天秤にかけて悩んでいた。仕事があって、バケーションで来ているならともかく、無職の貧乏バックパッカーにこの値段はポンと出せる金額ではないのです。
でも、やっぱりここまで来てやらない理由はない!一生に一回だし、やって後悔するよりやらないで後悔する方が気持ちが悪い!と自分に言い聞かして、ダイビングショップへ向かった。
ダイビングしたポイント
1. ブルーホール / The Blue Hole
By U.S. Geological Survey (USGS) – Source: [1], fetched September 2006. Caption on this USGS web page was, “Blue Hole: Aerial view of the 400-ft-deep oceanic blue hole (Lighthouse Reef Atoll Blue Hole) located east of Belize.”, Public Domain, Link
10万くらいするらしいけど、空からスカイダイビングをして、それから海にダイビングをできるプランなんかもあるらしい。クレイジーだ。
私は、ボートでポイントまで向かい普通にダイビング。といっても、ポイントに着くまでが本当にしんどかった。海が少し荒れていて、若干雨が降って来る地帯もあり、船がジャンプして身体が痛いくらいにシートにお尻が打ち付けられた。ポイントに着くまでに、体力がなくなってしまう。と思うくらいの苦行。
悪天候だった為に、通常2時間で着くはずのボート旅行は3時間半くらいかかってしまっていたそうで、いかに厳しかったかが分かる。それでもなんとかポイントに到着。天気も晴れてきて、ダイビングの神様ありがとうと心から思う。
ブリーフィングをして、早速ダイブ。一気に40mくらいの場所まで潜った。中は思った以上に冷たい。そして、現れたのが異様な風景。
「ここは地球なのか?映画の世界か?」
と思わずにはいられない、不思議な世界。
これがまさにブルーホールの下の方。
全く生物がいないので、地形に興味のない人は全然面白くないそうだ。個人的には、セノーテも大好きだったので地形ダイバーの私には満足なダイビング。
どこまでも下に続く闇の中に落ちて行く感覚を味わえたし、ガイドのチェルシーの話によると、氷河期はここは乾いた地帯だったんじゃないかという説を後で語ってくれた。そんな風に考えると、面白い。ここにマンモスが歩いていたのかも?
そもそもブルーホールって?
直径が300m、深さが125mある大きな穴。石灰岩でできていて、氷河期から存在している。UNESCOの世界遺産にも登録されていて、美しいサンゴ礁に囲まれている。
英語のソースから読み解いた情報によると(英語力が微妙なので、間違いがあるかもしれませんが、その辺はご了承下さい。)
氷河期までの何百年もの間、、硬い岩に覆われた地上にある洞窟だった。そして、少しずつその場所が海になっていく。その過程で鍾乳石が出来上がって来た。
その後で、岩同士がぶつかり合い、海の中に裂け目が現れた。そこにまた海水が少しずつ入り込んで行き、太陽光が今の様な石灰岩を形作る。こうして、なんとも不思議な地形を何百年、何千年とかけて自然が作り上げたものだ。
神秘的。自然の力は偉大。というシンプルな事実を、体中で感じられた。
2.ハーフ・ムーン・キー / Half Moon Caye
浅めのダイビングで、最高でも18mくらいまで。
しかし!ここはベリーズの中でも、恐らく一番素晴らしいダイビングスポットだ。大きなサンゴ礁の周りに、沢山の巨大な魚や動物たちが生息していて、あまりの巨大さに度肝を抜かれた。
何よりも感動ポイントだったのが、4mほどもあるリーフシャークに出逢えたことだ。ガイドの人が言うには、お腹に赤ちゃんがいるママさんシャークだったらしい。人に危害を与える事はまずなく、悠々と目の前を泳いでいく。
By The Cosmonaut – Own work This image was created with darktable., CC BY-SA 2.5 ca, Link
タマカイ(英語名でgiant groupers)という超大きな変顔フィッシュ。これが結構多くてびっくりだった。
身体が太い巨大魚。人間を全く怖がらなくて、むしろずーっと私たちにくっついて泳いでくるフレンドリーさ。
2本潜ってからしばらく休憩。近くの島でランチ。ベリーズシティから漁業をしに来ているフィッシャーマンたちと出会って、少し会話もできた。8日間この島に滞在して、その後ベリーズシティに戻るそうだ。ライオンフィッシュ、バラクーダ、大きな貝など大漁大漁。スピアーフィッシングがメインの様で、大きな銛を持っていた。
3.ロング・キー・アクアリウム / Long Caye Aquarium
ここも浅くて、シュノーケルでも十分楽しめそうな場所。15mくらいがマックス。
アクアリウムと呼ばれるだけあって、魚・魚・魚!!!魚群も魚群。前回のポイントに比べて大きさは小さいけれど、量がすごい。そして、サンゴ礁が今までに見たことないレベルで大きくて、健康的で、カラフル。40分くらい潜っていたらしいけど、楽しすぎて一瞬に感じた。
おすすめダイビングショップ
スタッフがみんな喜作で、優しい。初めに話を聞きに行ったときは、8人集まらないとブルーホールに行けないと言われて、別の場所に申し込みに行った。しかし、当日の朝約束の時間になっても船は現れず、15分くらい遅れて自転車に乗ったおっちゃんが現れた。
「キャンセルになった。」
と言われ、肩を落とす私。おっちゃんは続けて、
「知り合いのダイビングショップの人たちが、今日行くかもしれないから、行ってみるか?」
もちろん。そして、行ってみたら前回話を聞きに行ったこのショップに連れて来られた。値段はそのままで、今日行くらしい。しかも、クリスチャンのアドバンスコースの最終日でもあって、ダイバーはクリスチャンと私だけ。ラッキーな事に、私一人にガイドを付けてくれるらしい。これは行くしかない。
朝ご飯は、トーストと卵焼き、コーヒーを用意してくれて十分だったし、ランチもサンドウィッチとサラダを近くの島で食べさせてくれた。一日の終わりには、スタッフの人たちとクリスチャンと飲み会!ブルーホールの歴史が聞けたり、ベリーズ人の生活を聞いたり、キーカーカーの漁師の話だったり、日本はどうかと聞かれたり。とても楽しい時間だった。
http://www.blueseadivingbelize.com/
メキシコのチェトゥマルからキーカーカーへの行き方
別記事に、チェトゥマル~サンタ・エレーナ~ベリーズシティ~キーカーカーへの行き方をまとめた
最後に

これを読んでくれている人の中で、きっとブルーホールに行くのを迷っている人がいると思います。私も、行く前は迷いました。値段が高いし、行く価値があるのか。と。
私は、価値はあったと100%言いきれます。行ってなかったら、絶対に後悔していたし、日本円にすると3万円弱を1日で使ってしまったけれど、後で働けばいいじゃん!ちょっと飲みに行くの我慢すればいいじゃん!と自分で自分に言い聞かせて、震えながら支払いました。
ベリーズのキーカーカーまで行って、ブルーホールでダイビングしたいのにしない理由はない!確かに、ブルーホール自体は面白くないと言われれば、そういう感想を持つのも分からなくもないです。が、迷ってるくらいなら絶対にやるべき。忘れられない経験がまたひとつ増えるはず。