【日本の歴史的芸術】鍛造の技術が今も残る赤堀金物店さんへ/ナイフ作りのワークショップ

鍛造体験の模擬ワークショップへ。

というのも、この素敵なイベントに参加できたのはJICAの青年海あ外協力隊に参加した時に、2か月ほど国内で訓練期間がある。その時に知り合って同じ生活班になった保志さんの主催するイベントだ。

保志さんとは派遣された国も違ったけれど、一度タンザニアにも来てくれていた。帰国してから古民家を使ったイベントなんかも精力的にされていて、私も帰国したら一度訪れてみたいなと思うような場所だった。

個人的に最近興味があるのは、”地域創生”

藤枝に遊びに行かせてもらった時に、地元でがんばる若い人たちの活動を紹介するフリーペーパーなんかもあって、単純に素敵な街だと思ったし、そうやって地元を盛り上げる人がいるのはいい。

少子高齢化が進むこの日本で、私たちは何ができるのかを考えるいいきっかけにもなるのでは。

静岡の赤堀金物店にて

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今回のイベントが行われたのはここ。赤堀金物店さん。粋なおっちゃんがやっている150年も前から続く金物屋だ。

江戸時代は、目の前に通っている東海道を通る商人や武士などをお客さんに、刀を研いだり、金物を作ったりしていた、歴史あるお店。

火を絶やしたらもったいないと、店主の赤堀さんは言っていた。

赤堀さんが話してくれたのは、ナイフ作りのためにアメリカに修行に行って、アートナイフなどの作り方を学んだ。

そして、日本に帰ってきてナイフ愛好家たちからオーダーを受けて一つ一つ手作業で作っているのだとか。

一つのナイフは何か月もかかって、手間をかけて作られるものも多く、その仕事量は計り知れない。

そもそも鍛造とは?? Forgigng??

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By Rama – Own work, Public Domain, Link

鍛造。たんぞうと読みます。

ちゃんと読めましたか?私は恥ずかしながら読めなかった。

そもそも鍛造とかなんぞやと、言葉の意味も読み方も知らなかったので調べてみた。

たんぞう【鍛造】 

《名・ス他》金属を熱し、つちで打って必要な形にすること。また、その作業。

wikipedia

とまあ、一言で言ってしまうと簡単な言葉に集約されるのだけど、その実奥は深いし、歴史とともに受け継がれる技や伝統もある。

興味のある方はwikipediaで。

世界中で進化してきた技法で、特にヨーロッパでみられる螺旋階段の装飾だったり、ドアの取っ手だったり、いたるところで鍛造を用いた芸術的かつ生活に密着したものが作られていた。

メキシコやグアテマラのコロニアルタウンでもドアノブがかわいい町があって、スペインから持ち込まれた文化なのだろう。

例えば、メキシコのサン・クリストバル。

ナイフ作り Making a knife

さて、今回行われたのは一日体験ワークショップで、4人の地元の方々が思い思いのナイフを作っていた。

鉄を熱して、ハンマーで打ち付けて形を作って、刃先を削って、また打って、また削って。少しずつナイフっぽくなっていく工程を見るのは、中々わくわくするもんだ。

出来上がったナイフは、怖いくらいに刃がキラキラしていて、皆様ご自分の作品に惚れ惚れしているように見受けられました。

名古屋のパンケーキパーティーで友達になったマルコと、専門学校からの友達のたけちんも参加。

ナイフは作らなかったけど、伝統の技法を見れて、全員で

「ほー!」

となっていた。

マルコは日本刀を発見して、赤堀さんにどうやったらかっこよくキマルかレクチャーを受けていて笑った。

ワークショップの様子を撮影したショートビデオ Video of the workshop!!

せっかくなので動画も撮影して、雰囲気が伝わるようにまとめてみました。

名古屋出発ということもあり、遅れて到着した私たちにわざわざ叩いている一番肝の工程を見せてくれた赤堀さん。ありがとうございます。

こういった技法を見るのは生まれてこの方初めてだった。こうして古くから人類は金属を加工して道具や、家具を作ってきた歴史を感じた。

機械化が進んだ現代では、こんな風に一つの製品に手間をかけることも少なくなって、安くなるのはうれしいけど、”もの”を大切に扱う。という部分がすっぽりと無くなってきてしまっているように感じる。

それでも、このワークショップの最後に、

「こうして時間と手間をかけて作ったものだから、粗末には使えない。大切にします。」

とおっしゃられていた参加者の方々。温かい気持ちにさせてくれる瞬間だった。

保志さんが運営する古民家の”水車むら”のイベント

体験イベントもされているので、興味のある方は見てみてください。

FBページは:水車むら