【メキシコ最大のフェスティバル】オアハカのゲラゲッツァとは?

メキシコ好きならば必ず知っているゲラゲッツァ。
7月の終わりの月曜日に、歴史地区が世界遺産にもなっているメキシコのオアハカで開催されるこのゲラゲッツァとはどういったイベントなのでしょう。
オアハカの先住民族文化がギュ~っと凝縮されたゲラゲッツァについて。
伝統のダンスあり、音楽あり、ローカルフードあり、メスカルも飲んでしまおう!
1. ゲラゲッツァとはなに?
ゲラゲッツァとは、メキシコのオアハカシティで開かれる先住民の文化的なイベント。
オアハカの歴史地区は、1987年にユネスコの世界遺産にも登録されていて、街並みもコロニアルシティさながらの美しくて古い町並みが残っていて、写真を撮影しながら歩くのもとても楽しい。
ゲラゲッツァフェスティバルでは、伝統的な衣装を着てダンスをしながら練り歩いたり、メイン会場でダンスと音楽が披露される。
パレードも行われ、会場周りにはメキシコのローカルフードが食べられるお店がたくさん立ち並び、カラフルでポップなメキシコらしいクラフトの数々が購入できるお店も多数出展される。
私が楽しみなのは、メキシコはテキーラで有名だけど、オアハカはメスカルというお酒がとても有名で、メスカルのサンプルが飲めたり、メスカルのイベントが行われるのがとても楽しみ。
たくさんの魅力的なイベントが詰まったゲラゲッツァ、今では大きな観光のアトラクションになっている。
メキシコや、 オアハカそしてオアハカ周辺の文化を感じられる巨大なフェスティバル。
2. オアハカはメキシコの文化が集約されている
オアハカには、50%を超える人口の先住民族が暮らしている。
メキシコ全体を見ると、先住民族の人口は20%ほど。このことから見ても、オアハカに残る昔からの伝統文化が感じられるのは不思議ではないし、さすがに街が世界遺産になるのもそういった歴史的な背景があるから。
世界遺跡になっているモンテ・アルバン遺跡もあるし、イエルベ・エル・アグアという絶景ポイントもある!
ユカタン半島にマヤの人々が多く住んでいるのと同じように、オアハカ周辺には、先住民族のサボテックやMixtecの人々、16もの別々の先住民族の血を受け継ぐ人々が今も暮らしている。彼らの中ではスペイン語とは違う、独自の言語も使われている。
30万人を超える人々は 未だに先住民族の言葉を話していて、その中のほとんどの人は、スペイン語も話せるバイリンガル。
ゲラゲッツァは、 スペイン人がメキシコを侵略する前からあった文化をお祝いする意味もあり、先住民の人々は教会に行ってキリスト教を信じるよりも前に、トウモロコシとトウモロコシの神様にお祈りをしていた。
先住民の歴史や文化が感じられると共に、スペイン侵略後に彼らはキリスト教になることを強要されたのだが、キリスト教とのミックスされた文化でもある。フェスティバルの中では、その辺りのミックスされた文化を感じることも、楽しみ方の一つ。
3. ゲラゲッツァの歴史と言葉の由来
1920年代に、オアハカでは大きな地震で多大な被害が出た。
ゲラゲッツァ も地震の影響を受けながらも、ゲラゲッツァのあり方を考え直す機会になったのか、その大きな地震をきっかけに大きな変革があった。
この頃からイベントはより現代的になり、ダンスもユニークになっていった。
1970年代に入りゲラゲッツァは、オアハカシティの中のFortin Hillにあるスタジアムでも開催されるようになった。
そしてゲラゲッツァをはじめとする文化的なイベントもあり、1987年にはユネスコの世界遺産に登録されるまでになった。
ゲラゲッツァの言葉の意味はサポテックの言葉から来ていて、”お互いに文化をシェアし合う”という、経験の共有・そして独自の文化を形成する大切さのような意味が込められている。
”Lunes del Cerro(月曜日に丘の上で)”とも呼ばれている。先住民族から出た初代のリーダーである、ベニートフアレスのお祝いの意味も込められている。
そのこともあり、ベニートフアレスがなくなった7月の18日に月曜日が重なってしまった場合は、一週間イベントが延期なる。
4. ゲラゲッツァが見れる場所・時期
ゲラゲッツァフェスティバルは毎年7月の終わりに行われる。第87回目のゲラゲッツァフェスティバルになる2019年は、7月の22日月曜日と、7月の29日月曜日に行われる。
来週(2019年5月末)にはオアハカに行って、 しばらくスペイン語を勉強するためにオアハカのダウンタウンの学校に通うので、もしかしたら7月のゲラゲッツァを見るまでオアハカに入るかもしれない。
メイン会場のCerro del Fortinスタジアムでゲラゲッツァのショーが見たい場合は、 チケットを購入する必要あり。
チケット販売は: https://www.ticketmaster.com.mx/
1970年代に作られたスタジアムには11,000人もの人々が入ることができて、スペインのコロッセオみたいな作りになっていて真ん中のステージの部分が下に下がっていて、ステージから離れるごとに少しずつ傾斜がついて高くなっていく見やすい作りになっている。
セクションが ABCD に分かれていて、 AB に分かれていてAとBのセクションはチケットが必要だが、 CとDは無料。
2005年からゲラゲッツァでは二つのショーが開催されていて、毎回朝の10時と夕方5時に行われる。
5. アメリカでもゲラゲッツァが見られる
メキシコからの移民や、労働者が常に移動してくるアメリカでも、ゲラゲッツァが開催されていることがある。
違う点は、メキシコのゲラゲッツァは月曜日に開催されるが、アメリカのゲラゲッツァは日曜日に開催される。さすがにアメリカで働いている人々としては、休日にフェスティバルを行うことは頷ける。
アメリカでは6月から8月の夏の間に行われ、グループによるダンスのパフォーマンスが見られ、オアハカで行われるのと同じように伝統的なローカルフードや、クラフトのショップも立ち並ぶ。
5.1 ロサンゼルス・カリフォルニアのゲラゲッツァ
一番初めにアメリカでゲラゲッツァが行われたのは、 私が今滞在しているロサンゼルス。
2012年にアメリカ初ゲラゲッツァが開かれた。 アメリカの様々な会社がスポンサーとしてこのゲラゲッツァフェスティバルを盛り上げた。
2019年に行われるかは不明。
5.2 サンタクルーズ・カリフォルニアのゲラゲッツァ
ロサンゼルスでもフェスティバルが行われたことで、 アメリカ国内でもゲラゲッツァの知名度はどんどん上がって行った。
サンタクルーズで行われるゲラゲッツァフェスティバルは5月の第3日曜日に行われる。そしてこのフェスティバルは、 それに14年間も行われている。
すでに2020年のフェスティバルも決まっている。
イベント開催日:2020年5月17日
イベント情報:http://scsenderos.org/vive-oaxaca-guelaguetza/
5.3 サンホセ・ カリフォルニアのゲラゲッツァ
Lazos Oaxaquenosという組織が行っている San Jose のゲラゲッツァもある。
メスカルの試飲ができたり、現代的なフェスティバルになっている。 入場料は無料。
地元のバンドが音楽で盛り上げたり、オアハカからの本場のバンドを招いたりもしている。
イベント開催日:2019年6月23日
イベント情報:https://guelaguetzasj.com/
東海岸で積極的に取り入れられているゲラゲッツァだが、その波は西海岸にも来ている。
ニューヨークでは三つの別々のゲラゲッツァフェスティバルがあるし、 ニュー・ブランズウィックや、ブルックリンでも開催されている。
ニューヨーク・ゲラゲッツァ:2019年7月28日
6. 最後に
私の大好きなメキシコ。そしてオアハカは特に気に入った街の一つ。文化も面白いし、 遺跡もあるし、自然が豊かで滝や森があるし、何よりもオアハカの人々のフレンドリーさがとても気に入った。
さらに気に入ったポイントは、気候の良さもあった。お昼は暑いけど、クーラーがなくても眠れる涼しさだった。
今回紹介したようなゲラゲッツァフェスティバルや、めちゃくちゃ有名なのは死者の祭り。こういった面白い写真映えするフェスティバルもあるオアハカ。
しばらく滞在してもっと魅力を追求していこうと思います!
ゲラゲッツァの記事など