【モンテアルバン遺跡から発掘】ターコイズで装飾された謎多きガイコツ*本物の写真あり

サント・ドミンゴ文化歴史美術館へ。日本語での正式名称がわからないけど、スペイン語ではMuseo de las Culturas de Oaxaca。
入場料は75ペソ。
この美術館には大量にモンテアルバンからの出土品が展示されていて、オアハカに大昔からいる先住民族の
だったり、スペイン人が侵略した当時に持ち込まれたものだったり、とにかくたくさんのものが展示されていて、盛りだくさんの内容だった。
特にここのメインの展示品は、“Load of the place of the dead”とも呼ばれる、下の方で写真つきで紹介している骸骨の頭部。おそらくこの美術館の中で一番価値のある有名な発掘品の一つ。
モンテアルバンのTOMB7(7番目のお墓)から発掘され、その装飾の細かさや美しさで注目を浴び続けている。
オアハカに来たら一度これを見るべき!
サントドミンゴ美術館ではたくさんの出土品美術品が見られる
初めてサントドミンゴ美術館に行ってみた。ここでは多くの歴史的な美術品が見ることができる。
オアハカのユニークな文化の源泉が知ることができた。昔から手先が器用だった先住民の人々。
モンテアルバンから出土された、生活用品や、宗教の儀式の時に使ったような飾り物、金で作られたアクセサリーなどなど、細かな模様が描かれ、中にはゆるキャラのような道具もあったりして、とても興味深いものだった。
所要時間は3時間くらいみるべき
美術館はかなり大きいし資料も多いので、ゆっくり見ていると3時間ぐらいはかかるので体調を整えてから万全の体制で行くべき!
これは結構本気で言っていて、国宝レベルのものがたくさんある美術館では体力が必要。たくさん文字も読まないと分からないし、気合が結構必要。
メキシコシティの美術館でも同じこと思って、あまりにも広すぎて、展示品が多すぎて集中が途切れてしまった頃にものすごく歴史的に価値のあるものに出会ったりする。
体力と気力によって、全然見方が変わってくるので。
美術館はすぐ横に併設されている。こちらの教会も必見!
モンテアルバン遺跡から発掘された出土品
実はまだ行けてないけれど、オアハカシティからすぐ近くにモンテアルバンと言う紀元650年から800年頃に栄えたサポテコ族の遺跡が残っている。
モンテアルバンの意味は”白い山”という意味で、オアハカは盆地になっていて周りは美しい山々で囲まれている。サポテコの人々は山に住んでいた。
遺跡のことは、また別の機会にしっかり調べて勉強していきたいと思います!
TOMB7(7番目のお墓)とは?
メインのエキシビジョンの中の一つにTOMB7と名前の付いた部屋があった。
メキシコシティ出身の考古学者であったAlfonso Caso(アルファンソ・カソ) が発掘した数多くのお墓や、美術品を紹介するエキシビジョン。
TOMB7からは、特に考古学観点から見て素晴らしいものがたくさん出土した。
モンテアルバンのエリアには170を超える、お墓の集合体がありその周りには絵画や彫刻などの美術品が眠っていることを知った。
このエキシビジョンの部屋には、TOMB7から出土されたものがたくさん展示されていて、その中に今回紹介する骸骨もあったし、特に綺麗だったのは現在以下のアクセサリーたち。ビーズのアクセサリーもとても凝っていてびっくりした。
ターコイズで装飾された骸骨
TOMB7の中では7体の骸骨が見つかった。
その中の一つがこれで、人の骨の上にターコイズで装飾されていて、目の部分には貝のビーズが埋め込まれている。
アルファンソがこの骸骨を見つけたのは、ある祭壇からだった。この骸骨が誰だったのかは分かっていないが、女性のものだと考えられている。
その理由は、骸骨の周りからは沢山の裁縫に関する出土品が見られたからだ。例えば糸を巻きつけるようなものや、テキスタイルに関するものが数多く発見された。そのことから女性だと考えられているそうです。
さらにはこの女性は、地位の高い女性だったようで、女神という位置づけだったと考えられている。
謎多き骸骨
骸骨の装飾に使われていたターコイズはメキシコの下の方にあるサカテカ州のChalchihuitesという町から運ばれてきたと考えられている。
上顎の歯には、赤い貝の装飾がされている。さらに鼻がとても特徴的でシャープのナイフ状の貝が差し込まれている。
さらにここで説明されていたのが、下顎には別の人物から取られた骸骨が使われているそうだ。
このターコイズのモザイクの装飾はオアハカのみならずメキシコの中央部分や、マヤ文明のあったエリアなどでもよく見られる伝統工芸。
しかし、この骸骨のターコイズのモザイクは最高に小さく細かな作業であると言われているのと、モンテアルバンでこういったものが見つかるのはとても珍しいことから、文化的な価値が高いと考えられている理由の一つ。
陶器で作られた神様たち
TOMB7の入り口で発見された、陶器で作られた3体の神様の像。
かなり壊れた状態で発見されたそうだけど、サントドミンゴ美術館では修復されて完璧な状態で見ることができる。これがまたとても素敵だった。
ツボと蓋でできたこの神様たちは、サポテコスタイルの陶芸品で、4本足で頭には装飾品をつけていて、たくさん羽があり、耳はとうもろこしでできている。
何かの宗教行事の際に、食べ物などを入れていたのでしょうか。
一つは水の神様コシージョ(Cocijo)、もう一つは火の神様でいつも老人として表現されるフエフエテオトル(Huehueteotl)。この老人の神様は、宇宙の中心の象徴。
今のメキシコはキリスト教の人がほとんどだが、元々は私たちと同じように自然のものを進行する多神教だったという部分は、私的には結構面白いポイントで、風の神様や水の神様がいて、彼らのデザインも独特でとても興味深い。
金で作られた雨の悪魔?神様?Coo Dzavui
1250~1521年頃に作られたと考えられている、この金でできた装飾品。昔からこの辺りの人々の手の器用さが伺い知ることができた。
もうびっくりするぐらい細くて、デザインもさることながらその器用さに驚嘆させられる。
Pectoal con fechas”Pectoral with date(胸部と日付)”とこの金細工の美術品の下には書かれていた。モチーフはミステコ族の雨の神様であるCoo Dzavui。胸のところに文字のようなデザインがされているが、ミステコのカレンダーで日付を表している。
サントドミンゴ博物館の場所・入場料
入場料:70ペソ
最後に
面白い工芸品がたくさんあるオアハカの歴史を学ぶと、今こうして生きている人々の価値観も少し分かるような気がするし、彼らの工芸品の中には未だに自然信仰が残っているんじゃないかなと思ったりもする。
オアハカの人々は特に、ハンドクラフトを大切にしている。オーガニックであり、自然なものを好んでいると感じる。
そういった価値観も、昔から培われたものなんだろうなと感じることができた美術館訪問でした。
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