ムイル遺跡は歴史の長いマヤ遺跡/トゥルムからすぐの素晴らしい自然も見れるシアンカーン自然保護区の中の遺跡とは

トゥルムから南へすぐのムイル遺跡へ。

ムイル遺跡はチチェンイッツァやトゥルムと比べれば小規模の遺跡だが、観光客が圧倒的に少なく(私が行った時は、自分たちだけだった)のんびり誰にも邪魔されず散策したい人向けのマヤ遺跡。

シアンカーン自然保護区の中にあり、その自然の素晴らしさも必見です!

ムイル遺跡の名前の意味

”ムイル”とは、「ウサギの場所」という意味のある言葉。その他には、Chunyazcheとも呼ばれている。しかし、元々マヤの人々に呼ばれていた名前は分かっていない。

近くにあるラグーンから、この現在使われている名前がとられている。

シアンカーンのエリアの中では、最も重要な都市だった。

ムイル遺跡ができたのはいつ頃?

木が侵食している遺跡の一部

人々が住みだしたのは、紀元前300年頃と考えられていて、始めは小さな村に過ぎなかったが、時を経てどんどん大きな都市になっていく。

西暦250年頃になると、とても重要な都市になり、この頃から大掛かりな祭事場なども作られるようになっていく。この時代に作られたのが、入り口に近い建物群の”Entrance Group”そして、この遺跡の中で一番大きなピラミッドの”El Castillo”です。

スペイン人がこの地域を支配し始めた頃

ジャングルの中に突然現れる遺跡群

16世紀初めにスペイン人がメキシコを支配し始めた頃、このムイルにはまだマヤの人々が暮らしていた。がしかし、この時代から他の遺跡とい同じように人々は出て行ってしまい急速に都市機能は衰退してしまった。

なぜマヤの人々がいなくなってしまったのか分かっていないらしいけど、スペイン人に見つかって捕虜になれないように隠れたのか、そもそもヨーロッパから持ち込まれた伝染病が蔓延して沢山の先住民の命がなくなったのだから、マヤの人々にとって大きな歴史の別れ目だったことには変わりない。

何にせよ、慣れ親しんだ場所を捨てて、見たこともないヨーロッパから来たお肌の白い人間に何をされるか分からない状態で、手探りで新しい場所を探したのかな~なんて想像すると、大変だったろうなぁ。

ムイル遺跡の見どころの建物

Plaza de la entrada

入り口から歩いて行って、最初に現れる建物群のプラサ・デ・ラ・エントラーダ。10つのピラミッドの基礎部分が残っている。

これらは、ムイル遺跡の初期に作られたもので、マヤのリーダーたちがここで会議をしていたり、大きな決め事をしたり、セレモニーを行っていたと考えられている。

南の方には、人々が暮らしていたとされる建築物も残っており、現代に見られる住居の立て方に似ていて、木と屋根はヤシの葉で作られていた。

Estructura 7H-3

2つの建築物が合わさってできていて、屋根はアーチ状になっている。北に設置されている内側の部屋には、一つの玄関のみ。外側にある別の部屋には、2つの入り口が設置されている。

いくつかの壁には現在でも確認ができる壁画が残っている。

一つの入り口の玄関の周りに装飾が施されているのが確認できた。

青く塗られていて、その淵には黒い装飾が見られる。マヤの世界では、青は宗教的な意味を持つ色だった。

これらの建物は、西海岸様式の建築スタイルで作られていて、

西海岸様式の具体的な特徴は?

  • 色使いの多い壁画
  • アーチ状の屋根
  • 敷居部分の大きな支柱
  • 入り口に設置されたまぐさ石

まぐさ石とは?

”まぐさ石(まぐさいし)またはリンテル(lintel)とは、古代の建築で2つの支柱の上に水平に渡されたブロックを指す。

「まぐさ(目草、楣)」も「リンテル」も窓や出入り口などの上に水平に渡した構造を指し、上部の重量を支える役目を持つ。

古代の建築では、石を積み上げた柱の上にまぐさ石が置かれていた。たとえば、ギリシアのミケーネにあるアトレウスの宝庫などの建築物に見られる。しかし、古代の建築のまぐさ石は、単なるまぐさとしてだけの役割を持つわけではない。” wikipedia

El Castillo (Estructura 8I-13)

ペテン様式で建てられているキンタナローの北部エリアでは一番高いピラミッド。高さは17m。かなりボロボロ感が出ているのは、ハリケーンだったり、何度か浸水もしているとも考えられているので、まあ立地的にも何度か浸水していてもおかしくない。

ぼろぼろだけど、未だにしっかり残っているので、その状態のピラミッドが見れたことに感謝。昔はもっとぼろぼろだったみたいで、修繕作業が施されているようだ。

一度建物が建てられた後で、大きな改築がもう一度行われた。2段階に分けて立てられ今の形になったということ。これはピラミッドではよくあることで、大きなピラミッドの内部にいくつもの小さなピラミッドがあったり。

このエル・カスティージョにも、3つの建物があり、二つの入り口のあるお寺が一番上に設置されていた。メインの入り口は、西向きに作られている。

階段の先には、祭壇があり264もの緑色岩や翡翠、または貝で作られた装飾で飾られていた。この場所からは、ビーズ、唇のピアス、耳飾り、首飾り、指輪、火打石で作られたナイフ、お香立てなどが見付かっている。

東側の建物の入り口の飾りには、サギの形のオーナメント(残念ながらレプリカだそうです)が設置されていて、下から見る事が出来た。

2度目の建築の時に、オリジナルのピラミッドが新しいピラミッドに覆われ、更に2つの建物が加えられた。特に特徴的なのは、屋根に設置された塔が窪んだ形をしていること。

ペテン様式とは?

このムイルのエル・カスティージョはペテン様式で作られており、ペテン様式とはグアテマラの辺りで最もみられるマヤ独特の建築スタイルで、主にティカルで見る事ができる。

 

特徴的なのは、

  • 建物の高さが高い
  • 壁が急激な階段状になっている
  • 最上階に紋章の装飾を施す

ペテン様式は、西暦625~800年頃の建築に見られたスタイルで、ユカタンやキンタナロー州、そしてカンペチェ辺りまで幅広く取り入れられている。

Cacicazgos mayas.jpg
By JaontiverosOwn work, Public Domain, Link

このように、グアテマラからの文化の影響も強く受けていたとされる。経済的なグループ分けもあり、このムイル遺跡はCochuahの政治的な影響が大きかった。

Estructura 9K-1

Estructura 9K-1(建物9K-1)と、面白みのない正式名称だけれど、この建物はPalacio Rosa(ピンクの宮殿)とも呼ばれていて、元々ピンクで塗られていたことからこの名前が付いた。

こちらも宗教的な意味合いの強い建物で、祭壇が設置されている。1250~1550年と、ムイルの中でも後期に建造された新しいもの。

エル・カスティージョと同じように、2回の工事の末に今の形になり、2つのお寺が上下にくっついたような形になっているようだ。支柱の断片が壁で覆われるように保存されている。

横から撮影

最近の研究では、Estructura 9K-1の前で3つの完璧に残された陶器が見付かった。美しく彩色されたお皿と、黒い粘板岩で作られたツボが発見された。

お皿の方は、ペテン文化のものと似ていて、ツボの方はプークエリアで作られたものだと考えられている。

シアンカーンの自然を堪能

Mayan Ruin ”Muyil”, Quintana Roo, Mexico

”空が生まれた場所”という意味を持つ、シアンカーン(Sian Ka`an)自然保護区の中にあり、このシアンカーンの中にも入ることができる。

シアンカーン自体は地図で見てもとても大きく、528,148ヘクタールもの敷地がある。

1時間ほどのウォーキングを楽しむことができるので、遺跡を見た後に行ってみるのがおすすめ。途中で急な階段というか、(はしごと言った方がしっくりくる)で作られた展望台があるので、それをよじ登っていくと上からシアンカーンの景色が見れてとても綺麗だった。

Mayan Ruin ”Muyil”, Quintana Roo, Mexico

入り口はエル・カスティージョの裏にあり、看板もあったので見つけやすい。シアンカーンの遊歩道の前に料金所があり、そこで50ペソ払って入場する。

中に入ると、水の上に木で作られた遊歩道が続いている。びっくりするほどの透き通った水の中に、カエルや魚が泳いでいるのが見れた。

更に、シアンカーンには沢山の生き物が暮らしていて300種類もの鳥が観測される。中を歩いているを綺麗な色の鳥がバサバサと飛んでいく姿を何羽も見る事ができた。他には、ジャガー、プーマ、オセロット、中米タピールといった動物も生息している。

オセロット

Ocelot Marwell Zoo.jpg

タピール(バク)

Tapirus bairdii -Franklin Park Zoo, Massachusetts, USA-8a.jpg

ムイル遺跡の場所と行き方

ムイル遺跡のgoogle map

カンクンやプラヤデルカルメンからは、一旦トゥルムに出る。

プラヤデルカルメン~トゥルム:コレクティーボで45ペソ

プラヤデルカルメンからトゥルムへ行く乗り場はコロナの影響で少し前に変わりました!↓


トゥルムからは、絶対にコレクティーボに乗らない事!乗ったら、倍以上の値段を取られました。

ADOバス乗り場に行って、「Muyil遺跡に行きたい」と言えば、31ペソで行けます。←確認済み

トゥルムADOバス乗り場

ぼったくりコレクティーボ乗り場

ムイル遺跡の入場料・時間

入場料:45ペソ(2020年9月現在)

営業時間:9:00~17:00 (16:00には入園できなくなる)

 

因みに、シアンカーンのボートツアーは安くても一人700ペソ(3500円)くらいはするので、今回は遺跡だけ楽しんで人数集めてワイワイ行こうかな~と思ってます。

 

遺跡へ行くときは、

  • しっかりした靴
  • 帽子
  • 多めの水
  • マスク
  • 虫よけスプレー

を忘れずに持っていきましょう!

では、良い旅を~!

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