ノートルダムボンスクール教会【モントリオール最古の教会に行ってみよう・カナダ】

今回紹介するのは、ノートルダムボンスクール教会。
モントリオールのメインの観光名所はやっぱりなんといっても、ノートルダム大聖堂ですが、そこから歩いて10分くらいの場所にぜひ訪れて欲しい隠れた名所の小さな教会がこのボンスクールチャペル。
ノートルダム大聖堂から、ノートルダム通りを北に歩いて行く。そうすると、ボンスクールマーケットが出てきて、そのすぐ横にある教会。
何度か立て直しをしていて、初めにできたチャペルは、残念ながら火事に合い消失。今の状態になったのは1771年が始まり。1998年には大きな改装をし、18世紀の美しい絵画などが発見された。
この教会は、船乗りの教会として愛されてきた。
モントリオール観光に、一度訪れてみて下さい。
1.ノートルダムの意味とは?
ノートルダムという言葉の意味をご存知でしょうか?
これは、キリストのお母さんのマリアを指す”私たちの母マリア”というフランス語から来ている。 このことから、祭壇にはマリア様が祀られている。
世界中に”ノートルダム”という教会がありますが、全てマリア様が祭られていて、メキシコは特にマリア様を祀る教会が多いのが特徴。よくマリア様ステッカーや、何の気なしに歩いていたら木の窪みにマリア様の像が埋め込まれていたりという光景を目にする。
2.ノートルダムボンスクール教会の初めの姿
このノートルダムボンスクール教会を一番初めに作ったのは、フランスからやってきた女性マーガレットブルジョワという人物。
1655年に、彼女は小さなチャペルを建てた。
そして、1673年にフランスからモントリオールに戻ってきた時に、木で彫られたマリア像を持って帰ってきた。そして石でできた教会は1678年にようやく完成。
しかし1754年に、火災が起こる。 そして改修工事が進められ、2階部分が建てられたのが1771年。
モントリオールがフランスとインディアンの戦争中に、イギリスの支配になった頃、ノートルダムボーンスクール教会はアイルランドとスコットランドの人々のために使われていた。
その後で、ダウンタウンに近いセントパトリック教会(ここもとってもきれいな教会なので、行ってみる価値あり)が作られ、イギリス人の人々はそちらでお祈りをするようになる。
3.船乗りたちの溜まり場に!?
この17世紀に建てられた小さなチャペルはいつも船乗りたちの心のよりどころだった。丁度港のすぐそばにできたチャペルだったということもあるだろう。
Notre-Dame-de-Bonsecoursを英語にするとOur Lady of Good Hope(私たちのマリア様)となり、海の上で生きていく上で様々な困難に合ってもマリア様が救って下さると信じられていた。
教会の屋根の上にはマリア像が飾られていて、川の方を向いて腕を広げて旅人を迎え入れている。
18-19世紀になると、無事に航海を終えた船乗りたちがマリア様に守ってくれた事に対する感謝を伝えにやって来て、小さな船の模型のランプを奉納したと伝えられている。
そして、その船型のランプは今でもチャペルに飾られていてみる事ができる。このような話もあり、Sailor`s Church(船乗りの教会)とも呼ばれるようになった。
チャペルの中に入ると、たくさんの船が天井からぶら下がっていた。その船も、この教会をユニークにしている。
4.船着き場だったモントリオール
モントリオールはセントローレンス川の貿易の要所だったので、当時は今よりもマーケットが立ち並び、人や物があっちへこっちへしていたのだろう。
当時のオールドポートの白黒の写真が、このチャペルのすぐ横にあるボンスクールマーケット(お土産屋さんが沢山入っている大きな建物)という場所に展示されています。
マーケットが人でいっぱいになり、賑わう様子が感じられる一枚。機会があればご覧ください。
そして、このボンスクール教会にはとても関係の深い女性がいた。
By Attributed to Antoine Plamondon – Image and information retrieved from http://www.virtualmuseum.ca/Exhibitions/Gestes/francais/b_ec_msg_mbourgeo.html context image. Photo: Alain Comtois, Public Domain, Link
彼女の名前はマーガレットブルジョア。
彼女は、カナダで初めての教育者でした。初めにカナダで学校を作った人でもあります。
そしてこのボンスクール教会の中に、マーガレットブルジョア美術館も併設されており彼女の生涯や、モントリオールの歴史について学ぶ事ができます。
ノートルダム大聖堂のステンドグラスにも、名だたるモントリオールの有名人と並んで彼女の肖像画が飾られている。
5.マーガレットブルジョアについて
彼女は、1624年にフランスで生まれた。
モントリオールを開拓するためにフランスから来た、初めのヴィルマリーの一団と呼ばれるメンバーの一人でした。
ヴィルマリー一団の中には、聖職者や開拓者などなどモントリオールの基礎を形作っていったと言われています。
マーガレットブルジョアは、モントリオールに到着してから、荒れ果てた小屋を綺麗にして初めの学校を作った。そして、恵まれない少女たち、そして先住民の子どもたちでも分け隔てなく教育を行いました。
彼女の活動は子供たちへの教育のみにとどまらず、当時フランスから来た貧しい女性たちに住む場所を提供し、仕事が見つかるようにと講演活動や、手工芸の技術習得の手助けなども行っていた。
フランスからカナダに渡って来たばかりで、新しい環境に対して不安を持っていた人々には大変心強かったのでしょう。
マーガレットブルジョアの絵画や、銅像がモントリオールの教会や街角にあり、人々の尊敬の念が伺える。その証に、ノートルダム大聖堂には彼女のステンドグラスも飾られている。
6.ノートルダムボンスクール教会の情報
Web: www.marguerite-bourgeoys.com
Address: 400 rue Saint-Paul Est
Phone: 514-282-8670
Hours: 5~10月 火曜~日曜 10:00~17:30, 11~1月半ば・3~4月 火曜~日曜 11:00~15:30
最寄り駅Metro: Champ-de-Mars
入場料: 教会は無料
美術館入場料:入場料:大人$12、65歳以上$9、学生(ID必要)$9、6-12歳$7
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