パチューカのフォトスポット・カラフルタウンの実のところ【メキシコ】

そんなパチューカで見つけたのは、カラフルな建物群。一つのアートプロジェクトで、こんなカラフルでポップな町が出来上がったのだけれど、その裏側にあったストーリーが面白かったので、ここで共有します。
カラフルタウンとは別に、パチューカで訪れた町の真ん中に立つモニュメンタル・クロックや、巨大なメルカド、そしてバスの中のタコス屋さんなどがここパチューカで出会えたもの。あまり観光地化されている雰囲気ではなく、ローカル旅を楽しみたい人向け。のんびりと、メキシコの空気を感じる旅。
パチューカについて About Pachuca de Soto

メキシコシティの北バスターミナルからバスで1時間ほど(約90km)北東にある町、パチューカ。
それほど大きな都市では見どころは結構沢山あった。
イダルゴ州の中では、一番大きな都市で、名前の由来は”始まりの町”、”金と銀の場所”などなど諸説あり。国会議員だった、Manuel Fernando Sotoから”de Soto”の部分は付けられたそうだ。
名前の通り、この辺りには20世紀中盤くらいから大きな金や銀の発掘所ができて、一大産業になった。今でも、町には金や銀のアクセサリーを売るお店や質屋も沢山あった。
あと、特に日本人に有名なのは、サッカーの本田選手の本拠地らしいという事。
私はサッカーには興味がないので、観に行ったりはしなかったのだが、好きな人は興奮するんだろうな~。
メキシコシティからパチューカへの行き方 How to get to Pachuca from Mexico City?
北ターミナルから頻繁にバスが出ていて、
料金は80ペソ(ゴンザレスなんとかという知らない会社だけど、十分快適だった。因みにあのADOだと106ペソ)
バスの中で、映画も観れて、しかもあの話題作のARRIVE。
言語学者が突然来た宇宙人とコミュニケーションを図っていく、、という映画。もちろん、英語ではなくてスペイン語の吹き替え。以前に英語版で観ていたので、なんとなく言っている事は分かったのだけれど、なんとな~くスペイン語の吹き替え映画って微妙。
洋画の日本語吹き替えも微妙だけど、やっぱり頑張ってその映画の作られた言語で観るのが一番だ!とそんな風に思った一瞬だった。
パチューカで到着する駅はここ↓
セントロからは少し離れているが、市街地まではコンビが出ている。
ターミナルの目の前に大きなメルカドがあって、ご飯も食べられるし、フルーツや野菜はここで大量に買い込める。
写真を撮りたくなるカラフルタウン。でも、中でブラブラしないように!

この町を見たくてパチューカに向かったと言っても過言ではない。
なんとフォトジェニックな風景!
アイチャッチ画像で使った写真を撮った場所は、この町の真下にあるショッピングモールから。
そこに高速道路みたいな道路の上に架かっている歩道橋があって、その歩道橋の上から撮影できた。電線が邪魔してどうにもならないけど、まあ一応見れたので良かった良かった。
実はスラム街がカラフルタウンになっている

一つ、気を付けて欲しいのが、ここはお金持ちの地区でもなんでもなくて、貧困地区。
俗に言うスラムだ。中を少し歩いてみたけど、観光客なんて全くいないし、浮浪者のような雰囲気の人が数人ウロウロしているような場所で、カメラを出してブラブラなんてできるような場所ではない。
これは、アートでコミュニティの結束を強くしようと立ち上がったプロジェクトだった。

このアートプロジェクトを行っている間、住民のみなさんも一緒に参加して、その中にはギャングメンバーもいたらしいが、住民たちの中で会話が生まれ、自分たちの住む地域をもっと良くしていこう。と考える人も増えたそうだ。
私たちのようなもの好きの観光客も多少は来て、多少はお金を使ったりするだろうし、いいアートプロジェクトだと思う。
何よりも、灰色の町より、カラフルな町に住むと心も明るくなるのではないだろうか。
パチューカのカラフルタウンの場所
キロでしか買えない!?パチューカのユニークなメルカド Unique Mercado

こんなメルカドは初めての経験だった。
何せ、最低1キロまたは2キロからしか買えない。
「トマト3個だけ欲しいんだけど。」
と言っても、
「え?3キロ? いやいや、そんなちょっとじゃ買えないよ!」
と言われ、門前払い。
なんで、買わしてくれないんだ!
お店の人は、売る気がないのか超強気
しかも、何故かここの人たちは強気というか、ちょっと威圧感があって怖かった。値段でも聞こうもんなら、頼んでもないのに袋に詰めてグイグイ売って来るので、こちらも強気で行くべき。
いらないものは「いらない!」と言えるように。
でも、とにかく安い!
マンゴーも、パイナップルも、なんでもかんでも大量に、激安で売っていて、大人数で料理をしたり、中長期でキッチン付きの場所を借りたりできるなら、こうゆう場所で食材を買って自炊するのも楽しい。
パチューカのメルカドの場所
モニュメンタル・クロック Monumental Clock

ソカロの真ん中にそびえ立つ大きな時計台。
パチュカのシンボル的な存在になっていて、その姿も威厳があってカッコいい。周りが公園になっていて、市民の待ち合わせ場所だったり、のんびりジュースでも飲んで過ごす憩いの場になっている様だ。
モニュメンタル・クロックの建設は、1904-1910年でメキシコの独立を記念して作られた。
内部の機械装置は、ロンドンにあるビッグ・ベンと同じ構造になっている。中に入ると、1階がお土産屋さんになっていて、お金を払えば上の階のバルコニーにも登らせてくれる。しかし、あまり素敵な景色は見れないらしいので登るのは止めておいた。
モニュメンタル・クロックの石像の意味が深い
3階に飾られている、4体の女性の石像がある。
それぞれ1人ずつ、各方向に設置されていて、3mほどの石像だ。これらは、1910年までのメキシコの歴史的瞬間を意味している。
- 1810年に、メキシコの独立運動が始まる。
- 1821年に、遂に独立が達成される。
- 1857年に、法律が制定される。
- 1859年に、法律の改革が為される。
- 1810年を意味する”独立”と名付けられた像は、上半身が裸でたいまつと剣を持っている女性の像だ。
- 1821年を意味する”自由”と名付けられた像も、上半身が裸で(なぜいつも裸!)片手には、勝利を意味する月桂樹を持っている。左側の手には、壊れたチェーンを持っている。
- 1857年を意味する”憲法”と名付けられた像は、腰にベルトを締めて、手にはマグナカルタ(大憲章)を持ち、右手の指でそれを指している。
- 1859年を意味する”変革”と名付けられた像は、右手にパーチメント(羊皮紙)を持ち、左手にはローブで覆われた、開かれた本を持っている。着ているスカートが揺れて、髪も揺れていて、今にも歩き出しそうだ。これから、前に進んで行こうという意思を表現しているのだろう
モニュメンタル・クロックのライトアップ
Our hotel in Pachuca overlooks the Reloj Monumental (clock tower) and the square of old buildings surrounding it. pic.twitter.com/SKD421nVJF
— Nick Zukin (@extramsg) September 24, 2017
2011年から、ライトアップも見られる様になった。LEDテクノロジーのみを使用しているというので、それもまた凄い。
モニュメンタル・クロックの場所
クビトス・エコロジカル・パーク Parque Ecologico Cubitos

泊っているAirbnbのお家から歩いてすぐだったので、行ってみた。お家の人にもお勧めされ、どんなとこかと行って見たら、もうサボテンの山!サボテンだらけの中を散歩できる。
奥には動物園もあって、蛇なんかも見れるらしいけど、私たちはサボテンの写真を撮るだけで満足。
あんなにメキシコらしい風景を見れるとは思わなかった。休憩所もあって、ピクニックをしている地元の家族連れもいた。
入場料は無料。
玄関のところで、警備員みたいな人に名前とどこから来たのかを聞かれただけだった。
Web: http://s-medioambiente.hidalgo.gob.mx/?p=1626
クビトス・エコロジカル・パークの場所
バスの中のローカルレストラン Local restaurant in a big bus

ここのおじさんが超フレンドリーで、パチューカで特筆したい事のひとつになった。
大きなバスが道路に路駐していて、なんとその中でメキシカン料理が食べられる!メキシコではあまり見たいスタイルの素敵なレストラン。
1回目に行った時は、ジュースを振舞ってくれて、パチューカの周りのおススメスポットなんかを教えてくれた。
2回目に行った時は、タコスを食べてまたまたジュースのお代わりを振舞ってくれて、とても気前のいいレストランだ。
お客さんもひっきりなしにやって来て、楽しそうにご飯を食べて帰っていく。知られざる名店の発見が嬉しかった。
日曜はお休みらしい。
バスのローカルレストランの場所
パチューカで泊まっていたAirbnb
今回は9日間の滞在で、Airbnbを使って地元の人のお宅に泊まらせて頂いた。
なんと、2部屋それぞれにベッドがあって、キッチンもトイレシャワーもプライベートだ。広々としたリビングもあって、しかもピッカピカで文句なしだった。近くに個人商店もあって、なんでも揃う。
少し歩けば大きなメルカドもあるし、不便はない。
お家の人もなにかとトマトをくれたりして気を使ってくれて、とてもいい9日間だった。
少し大変だったのは、セントロもバス停も遠い事。
メキシコシティから到着するバスターミナルからだと、歩いて20-30分くらいはかかる。コンビ(乗り合いのバン)に乗ればいいのだけど、少し分かりづらくて、帰ろうとしても変な方向に行ってしまって結局元来たところに戻ってしまったりという失敗を2度ほど繰り返してしまった。
あと、ワンコがすごく吠えてくる。犬好きには嬉しいかもしれないけど、私はアレルギー持ちなのであまり、、。
場所は少し辺鄙だけど、お家自体は最高に気持ち良かった。おすすめの物件。
最後に・パチューカに来たひょんな理由
実のところ、私の今回の旅のゴールはメキシコシティだった。
メキシコシティに着く前に、母から連絡が入り、
「今度メキシコとキューバに行くことに決めたから、一緒に行こう!」
余りにも唐突な!
と思ったけど、初めての海外家族旅行ってのも面白そう。
キューバももう一度行きたいなとは思っていたけど、まさかこんな短期間の間に行くことになろうとは、想像できなかった。2度目のキューバ旅もまた今度書くことにして、
日本から来るまでの間、メキシコシティで待つにはちょっと気が乗らなかったので、グーグルマップの写真で見つけて面白そうだと思ったパチューカという町に行ってみることにした。
メキシコシティでは、1週間1人だったけど、パチューカはグアテマラからずっと一緒だったりょうと再度合流。
パチューカで過ごしたのは9日間。ただただのんびり過ごして、スペイン語の勉強をしたりメルカドに行って、泊まらせてもらっていた場所のキッチンが大きくて綺麗だったので毎日自炊して暮らしたパチューカ生活でした。(私はほとんど料理はしない。ので、洗濯担当。)