オアハカのアレブリヘ発祥の村サン・アントニオ・アラソラへ/行き方と素敵なアレブリヘ美術館

メキシコのオアハカに戻って来て、既に1ヶ月が経とうとしている。あまり観光らしい観光はしていませんが、ここでできた新しい友人たちと交流を楽しんでいます。
ここオアハカは、クラフト好きにはとても気に入る場所。特に女子はいるだけでウキウキすると言われています。
本当にその通りで、マーケットに行くだけでたくさんの可愛らしい小物や、刺繍の入ったブラウスや、おしゃれなカーペットなどが売っていて、見ているだけで楽しい気分になります。
今回は私のライターをしているクライアントさんに向けて、アレブリヘに関しての記事を書いていて、オアハカの近くにはアレブリヘ発祥の村があるという情報を見つけてさっそく今回足を運んでみました。
村の名前はサン・アントニオ・アラソラ。
行き方をGoogleで調べまくってもなかなか情報がなかったので、どうやって行くかわからなかったけれど、運よく?たどり着くことができました。
ではまずは私が結局インターネットで探しきれなかった行き方を紹介
サン・アントニオ・アラソラへの行き方

私がサン・アントニオ・アラソラ行きのバスを拾ったのはこの辺り。
というのも、コレクティーボかタクシーしかないという情報があったので、コレクティーボが集まるエリアにとりあえず行ってみた。
そこで
「サン・アントニオ・アラソラに行きたいんだけど。」
という話をしたら、モンテアルバン遺跡行きのバスのおじさんが
「お金はいいから、とりあえずこれに乗って~」
とバスの助手席に乗せてくれて、この場所で降ろしてくれた。オアハカの人の優しさ!
バスに乗って30分ぐらいでサン・アントニオ・アラソラに到着。
バスのフロントには”San Antonio Arrazola”と書いてあるのでわかりやすい。
村はめっちゃちっちゃい!
オアハカから見て、モンテアルバン遺跡の向こう側。
サン・アントニオ・アラソラまでのバス料金と到着場所

・バス料金:8ペソ /片道
・所要時間:30分
・埃っぽいのでマスクとかあるといい。
サン・アントニオ・アラソラ到着場所はこちら。
ここが最終駅なので、駅を間違えることはまずないはず。
帰りもここからバスが出る。時刻表はないっぽいけど、乗り込んで5分とかで発車したので、数人集まれば発車タイプかと。
帰りも8ペソだった。
マヌエル・ヒメネス氏の美術館/ Casa Museo Manuel Jimenez

ここに飾られている絵画に描かれているマヌエル・ヒメネスさんが、オアハカで最初にアレブリヘを作った人物としてとても有名な方。
残念ながら、もうこの世にはないが、絵の前に立って笑顔が素敵な息子さんのイサイアスさんがいらっしゃった。
アレブリヘ時代の始まりはメキシコシティで、1930年代にアーティストのPedro Linaresが不思議な夢を見て、その夢に出てきた不思議な動物たちを紙の張りぼてで作り始めたのが始まり。
同じ時期にすでにオアハカでは、コパルという特別な木を掘って作る人形や動物たちが売られていて、そこからアレブリヘになっていた。
さらに去年はディズニー映画の”リメンバーミー”が大ヒットしたことで、アレブリヘの需要や関心もとても高くなったそうだ。
美術館自体はコンパクト。
マヌエル・ヒメネス氏のアレブリヘ作品であろう古そうな動物の形をした少し間抜け顔のアレブリヘがいた。その奥にはギャラリーもある。販売もしているようだ。
ウェブサイト:


マヌエル・ヒメネス氏の息子イサイアスさんが受け継いでいた
マヌエル・ヒメネスの美術館に行ったら、彼の息子さんが引き継いでいた。
そのイサイアスさんがとても気さくでフレンドリーな方で、写真も撮らせてくれた。
ちょうど他の観光客も現れて、 メキシコ人のご高齢のカップルとそのお友達のイタリア人の女の子二人。
メキシコ人のお父さんが、途中途中で英語で説明してくれて多少は分かったけれど、全てはわからなかったので、結果動画としてカメラで撮影させてもらった。
これをスペイン語の勉強がてら、少しずつ日本語翻訳していこうと思う。
内容としては彼のお父さんの、
・いつどうやってアレブリヘを始めたのか。
・有名になったきっかけ
・村中の人がアレブリヘをビジネスにして、、、
などなどを話してくれます。
サン・アントニオ・アラソラの大きな収入源になっている

サン・アントニオ・アラソラ村では、ほぼ全ての村人がアレブリヘの製作や販売に関わっていて、アレブリヘの収入によって生計を立てている。
街を歩けば、アレブリヘを売っているお店や、アレブリヘの絵付けのワークショップなどをしていて、アレブリヘ村と言っても過言ではない。
街を歩いていたら、アレブリヘの原料となるコパルの木を背負っている男性にも会った。
この村には、80を超える家族がアレブリヘを作っているというので、家族みんなで村を挙げての大きなビジネスになっている。
写真のアレブリヘは、大阪の民俗博物館にも同じようなデザインのものが飾られていて、中国やアメリカ、ヨーロッパなどでも展示されているそう。
サン・アントニオ・アラソラは先住民の村

美術館で飾ってあった、売り物?の虫。あまりにも可愛くて持って帰りたかった。可愛すぎる。
オアハカ市内にはたくさんの移民がアメリカや、ヨーロッパなどからも住み着いているが、このサン・アントニオ・アラソラは先住民の方々が暮らしている小さな村。
美術館で話をしてくれたイサイアスさんは、お父さんがサポテカ民族の方で、お母さんがミステコ民族の人だと話してくれた。
イサイアスさんの奥さんもここの村の出身の方。
肌が浅黒くて、メキシカン!といった感じの顔立ちの方々。
古くからこの辺りに住んでいるサポテコの人々は、こうして文化を守り続けている。
最後に

アレブリヘひとつをとっても、ここに暮らしてきた人々のストーリーや、たくさんの人生ドラマがあるんだなと改めて思った。
私は基本的に物を買わない主義なので、何も買わなかったけれど、いくつかものすごく可愛いアレブリヘを見つけて、危うく買ってしまいそうだった。
買ってもいいけど飾る部屋がないので、拠点ができたら買いに行きたいと思っている。
そしてこんなに可愛くて、愛情が込められているアレブリヘ。その裏にあるストーリーも面白いし、これからもいろんな職人さん達に会いたい。
そして、こうして私が情報発信をしていることで、誰か一人でもオアハカやサン・アントニオ・アラソラ村に足を運んで、アレブリヘを買ってくれる人が一人でも増えたらいいなという気持ちでいます。
イサイアスさんが語ってくれたお話は、また近いうちにアップします。
こっちの動画は、町の雰囲気とか。