【超巨大なマヤ帝国だった】天空の城トニナ遺跡の魅力

サン・クリストバル・ラス・カサスを出発し、北上。マヤ遺跡の中でも楽しみにしていたパレンケ遺跡を目指す前に、少し寄り道。

途中下車の旅をして、オコシンゴという町へ2泊しトニナ遺跡へ。そしてその後に、真っ青な滝があるというアグア・アスールへ足を伸ばしてみる。

まずトニナ遺跡は、大きな1つのピラミッドがドーン!と立っていて、とても威厳のあるかっこいい遺跡。

天空の城とも呼ばれているだけあって、高さが74mと高いのと、なんだかどこまででも登って行けそうなピラミッドのデザインが、「確かに」と思わせる。遺跡好きのマニアが絶賛する遺跡らしく、今まで見てきたマヤ遺跡の中でも一種独特の雰囲気を持っていた。

今回は、このトニナ遺跡に行った時のことを書いています。

天空の城・トニナ遺跡について

トニナ遺跡と男性

チアパス州西部にある、オコシンゴバレーのエリアに位置するマヤ遺跡のひとつの、トニナ遺跡が今回の舞台。

西暦600-800年ごろは、かなり巨大勢力の都市だった。

このトニナ遺跡には、数多くのマヤ文字の彫られた石彫や、石像が残っている。

パレンケ遺跡と深い関係があった

Tonina, Maya Ruin in Chiapas, Mexico

このトニナ遺跡はパレンケ遺跡とカラクムル遺跡とも、密接に関係していたそうだ。その時代の石碑が今でも残っていて、トニナ遺跡の王とパレンケの王が描かれたものが残っている。

写真の男性は、トニナを支配していた王様Ⅱ。囚人の様に縄で縛られている。これは、パレンケに捕まってしまった事実を表している。

縛られた王様Ⅱの後の支配者、王様Ⅲ

“Jaguar Bird Peccary” Tonina, Maya Ruin in Chiapas, Mexico

レプリカが、見つかった場所に設置されているが、オリジナルは、トニナの美術館に保管されている。

発見された当時は、3つのピースに分裂して破損していた。

このJugur Bird Paccary王は、西暦563年~577年までトニナを支配していた。

高齢になった時の姿が、こうしてモニュメントとして残されていて、ヒスイでできたヘッドドレスや、ワニ革の腰ベルトを身につけている。

ピラミッドは74mとかなり巨大でテオティワカン遺跡よりも高い!

Tonina, Maya Ruin in Chiapas, Mexico

一番高いピラミッドでは74mにも達する大きさ。これは、ティオティワカンのピラミッド(63m)よりも大きいというので、これは驚き!

マヤ遺跡は数々あるが、トニナ遺跡ほどに一つの建築物が大きなものはない!

オコシンゴというチアパス州の町から東に13kmほどの場所に位置する。コレクティーボに乗って、しばらく走っていくと突如丘の上に現れる遺跡は、壮大で不思議だ。

マヤ文明の遺跡でよく見られる球戯場もあったり、100以上ものモニュメントが発見された。ほとんどのものは6世紀から9世紀にかけて作られたものだ。

このトニナ遺跡は、登って上から景色が眺められる。

注意したいのは、階段がかなり狭いのと突然階段が崩れている部分があって、気を付けて登り折りをしないといけない。たまに落ちる人もいそうな、、。

トニナ遺跡と数字

Tonina, Maya Ruin in Chiapas, Mexico

トニナには、13の宗教的施設(マヤ文化の中では、神聖な数字で行事が行われるカレンダーに因んだ数字。

1日毎に名前が存在して、13日周期のカレンダーが用いられていた。)13と、更に20という数字も同時に日を数えるのに用いられた数字らしく、13と20を掛け合わした260という数字は、パブリックプラザへ続く階段の段数になっている。

さすが天文学に通じるという、もしかしたら宇宙人だったんじゃないかと噂をされる程のマヤ人たち。数字にも意味を持たせるところが、宇宙人説をほのめかす一つの理由なのだろう。

宇宙人説を解く先生の動画が面白かったので、ここにリンクを貼っておきます。

どうしてトニナと呼ばれているのか

トニナという名前は”石の家”というマヤ語の中でもツェルタル語という言葉から用いられた。

しかし、トニナという名前は割と後期から使われ出した言葉で、初めは”ポ”または、”ポポ”と呼ばれていたそうだ。

なんとも可愛らしい名前。この”ポ”というのは、1人の王様の名前(k`uhul po` ajaw)から付けられた。

何故トニナ遺跡は、壊れていたり未完成のままの状態で発見されたのか?

トニナ遺跡が発見された時は、遺跡の一部が破損していたり、未完成のまま見付かった。

この事から読み解けるのは、トニナの遺跡が作られた時代はとても権力事態が不安定だったと考えられる。

政治状態も安定していなかったのかもしれない。

トニナ遺跡内の建物やモニュメントについて

グレート・プラザ/ THE GREAT PLAZA

Tonina, Maya Ruin in Chiapas, Mexico

始めにトニナ遺跡に入ると、目の前に現れるのが、このグレート・プラザ。

敷地面積は、0.06㎢ほどのサイズで、トニナ遺跡にある7つの層の中では一番大きなもの。この7つの層は、天国へ行くための、ステップだと考えられていて、

レベル1:モック・シバルバ(Mock Xibalba)

と呼ばれる、あの世を表した場所。

次に現れるのが、マヤ遺跡やメソアメリカに残る遺跡全体でおなじみになっている球戯場。この球戯場はくぼんだ設計になっている。

球戯場では、連れてこられた囚人たちが命を懸けて、勝負をしていた(させられていた)り、神様の捧げものとしての儀式という意味合いが主だった。

球技に参加したものは、彼ら自身が運命を知れる。と信じられてきた。

生贄の儀式は、のどにナイフを刺して、首を黒曜石の刀で切り取るのが一般的だった。

鳥のダンサーたち/ The Frieze of the Bird Dancers

Frieze of the Bird Dancers at Tonina

image by: uncoverdhistory

ピラミッドの5階のテラスの部分に位置する、鳥のダンサーの石彫が素晴らしい。

2人の人物が、対照的に描かれていて、彼らの頭や腕、腰など体の各部は鳥の羽で装飾されて、とても豪華。

球技をしている石彫の人物のポーズととても似たポーズを取っていて、これは球技を盛り上げるためのダンスだったとも考えられる。

夢の支配者/ The Frieze of the Dream Lords

Tonina, Maya Ruin in Chiapas, Mexico

トニナ遺跡の中でも、見どころのひとつの夢の支配者(4つの太陽/4つの時代とも呼ばれる)。1990年まで発見されていなかった。

4m×16mとかなり大きなアートワークで、見つかった時にはかなりの破損がみられ、完璧には残っていないのが残念。

ピラミッドの5階部分に位置し、顔面を鳥の羽で覆った人物が描かれている。羽の線で、4つのセクションに分けられていて、真ん中には上下逆さまになった人間の頭。

頭部の周りは羽で囲まれているが、太陽の光を表しているという説もあるし、吹き出す血を表しているという説もあるのが面白いところ。

頭部の右隣りには、死神も描かれていて、左手には別の頭部から生えた髪の毛らしきものを、複数ぶら下げている。さらに、右手には蛇を持っている。

この死神は、亀の靴を履いており、そのことから”Ak Ok Kimi(亀・足・死)”という名前の死神様だと特定ができる。

参考:TONINA: FRIEZE OF THE DREAM LORDS

トニナ遺跡への行き方

サン・クリストバル・ラス・カサス~オコシンゴへの行き方

トニナ遺跡の石彫

サン・クリストバル・ラス・カサスからコレクティーボに乗って、3時間半の旅。

サンクリストバルデラスカサスのADO近くのコレクティーボが集まっている場所から乗れる。

 

山道をくねくねと登っていく。途中は、田舎道で、町という町はない。それがまた絶景で素敵な景色が続く。

バス停はここの地図に示した場所の横らへんから出発する。時刻表があるわけでなく、人数が集まれば出発するタイプなのでタイミングによっては結構待つ可能性も。

料金:サンクリストバル~オコシンゴまで90ペソ

オコシンゴからトニナ遺跡までの行き方とコスト

オコシンゴのバスストップは、メルカドの中にあってスーパーマーケットで軽食や水を買って行こう!

トニナ遺跡は1つの大きなピラミッドがあるのだけど、結構歩くので水分を持って行くのは必須だ。

遺跡まではコレクティーボで15ペソ。

行きはすぐ出発したが、帰りのコレクティーボが待っても待っても中々来なかったので、時間には余裕を持って行動を。

コレクティーボを発見した場所はここ

トニナ遺跡の入場料

入場料:60ペソ

だけど、午前中の早い時間に行ったから良かったのか、

「ドネーションでいいよ。」

つまり、寄付という形で自分で好きな値段を募金箱みたいなところに入れればいいと言われた。

トニナ遺跡近くの町オコシンゴでの宿泊は選択肢がない!

オコシンゴは全くといって良いほど、いいホステルがない。汚くて激安か、綺麗で高いかの二者択一だ。

私たちが泊まったホステルも、久しぶりのあまりの汚さとボロボロさ。ただ、そこの経営している家族の雰囲気がいいくらいが決め手になった。

そう、オコシンゴ内で見つけたホテルやホステルはほとんど見学したのだけれど、本当に適当な場所がない。

基本的に、便座に便座の部分がないし、シャワーは水シャワーだし、もちろんwifiもない。

中々開拓されてない感じがまたいいのだけれど。あんまりおススメはできないけど、正直どこも微妙なので、そうゆう事!

ただ、めちゃくちゃ激安なのがすごい。

料金:1泊1部屋120ペソ

2人で泊まってもこの値段。と言う事は、1人60ペソだから350円くらい。

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