【世界遺産のマヤ遺跡】美しきウシュマル遺跡/魔法使いのピラミッド

ウシュマル遺跡へは、バジャドリからバスでメリダに向かう。近くの大都市、メリダは思った以上に大きな都市でびっくりした。
そして、早速マヤ遺跡の中でも人気のウシュマル遺跡へ行ってみた。結果を先に言うと、個人的には一番好きなマヤ遺跡。
とにかく遺跡の残り方が美しいし、デザインもユニークで見応えがある。さらにはピラミッドの上に登って写真を撮影するのも可能。
ジャングルの中に突如現れる、マヤ遺跡のひとつ、ウシュマル遺跡。ここは少し遠くても、足を伸ばして訪れた価値が存分にあった。
ウシュマル遺跡について About Uxmal
1996年に世界遺産に登録された遺跡で、メリダからはバスで1時間ちょっと南へ下った場所に位置する。
”ウシュマル”という名前の由来は諸説あるが、「3度に渡って建てられた町」または“what is to come, the future.” (直訳がしにくいけど、「未来には何が待っているのか」といった意味合いだと思う)という意味があるそうだ。
現在見られる遺跡の多くは、700~1100年に建てられたものだ。
ユカタンの西部地方の中で、一番大きく強力な都市だった。更に、チチェン・イッツァとも同盟があり、ユカタンの大部分を支配していた。
しかし、1200年以降は新たな建築物は作られなくなった。
このことから、彼らの権力は別の場所に移っていった事が伺いしれる。
ウシュマル遺跡の何がすごいか

何よりも驚かされたのが、保存状態の素晴らしさ。
ウシュマルの遺跡は建物の保存状態かなりいい状態だったので、復元作業がより素晴らしい状態でできた。
当時の人口は25,000人とかなり大きな規模だ。
建物もさることながら、敷地もどでかい!トゥルムは小規模だったけど、このウシュマルは広すぎて、歩くのが大変だった。
でも、それだけ巨大国家がここに作られて、沢山のマヤの人々が生きて生活を営んでいたと思うと、ロマンありません!?
ウシュマルの見どころ1:魔法使いのピラミッド、小人のピラミッド The Pyramid of the Magician

エントランスを入って少し階段を登ると、大きなピラミッドが出迎えてくれる。これが、「魔法使いのピラミッド」と呼ばれるピラミッドだ。
高さは36.5m、直径が73m、幅が36.5mと中々大きいし、作りがしっかりしていてその美しさに驚く。
頂上には神殿があり、目の前で手を叩くと音が反響して不思議な構造になっているのが分かる。
なぜ「魔法使いの」と呼ばれているかについては、マヤの伝説で魔法使いの老婆が卵を温め、そこから生まれた小人がいた。
この小人は、ある魔法使いから到底叶えられない様な指令を言い渡される。
その一つが、この一晩でこのピラミッドを作れ。という途方もない話。しかし、この小人はやってのけたわけだ。という逸話からこの名前になったそうだ。
しばしばPyramid of the Dwarf「小人のピラミッド」とも呼ばれるのはその為だ。
ウシュマルの見どころ2: 尼僧院 Nunnery

Public Domain, Link
とにかく彫刻が素晴らしいので、ここで座ってしばらく眺めていた。
中に入ると、いかに大きな建物かが体感できる。尼僧院とは後にスペイン人が付けた名前だが、当時の支配者の宮殿だった。というのが通説。
別々に別れた4つの建物から構成されて、角が繋がっており、パティオの様な形になっている。
東の建物の、装飾が特に素晴らしく、蛇の彫刻、マヤの帽子、人間や動物の彫刻で飾られている。
北にある建物は、ヴィーナステンプル(金星の寺?)と呼ばれ、他の建物からは少し高い場所にある。
13もの玄関があり、26もの部屋がある。どんな人が住んでいて、どんな生活だったんだろう、と思いを馳せるとワクワクしてくる。
当時の生活が感じられたらいいのに。。
1844年に描かれた作品。
ウシュマルの見どころ3:大球戯場 The Ballcourt

34mほどの球戯場で、マヤの遺跡に必ずと言っていいほどあるこの球戯場。あの輪っかの中にゴム状のボールをゴールさせて競ったのだとか。
因みに輪っかの付いている方は、再現されたレプリカだ。
そして、なぜか勝った方が殺される。と何かの本で読んだのだけれど、本当だろうか、、、。負けた方なら分かるけど、”死”に対しての考え方も一種独特だったのだろうか。
勝負に勝って、死ぬことが最高の名誉だった。という。
ものすごく分かりやすくメソアメリカの球技を説明してくれている動画を発見。
ウシュマルの見どころ4:総督の館 The Governor’s Palace

横に長~い建物で、コロンブスに発見される以前のメソアメリカ時代のものでは最長。
小さな台座から2つのジャガーの頭の彫刻が出ている。
これらは、天文学に優れたマヤ文明の象徴でもあり、金星を見る為に作られたものだとも、族長と王様と関連したものだとも言われている。
スペイン人に征服されてから、多くの貴重なマヤ文明の書物が焼き払われてしまったので、未だ沢山の謎が残ったままだ。
ウシュマルの見どころ5:雨の神様”チャク” Mayan God of Rain “CHAC”

時にはchaak, chaac, chac, chaakhとも表される。
マヤの人々の雨の神様だ。マヤ遺跡のところどころに見られる、突き出た唇に、鼻の長い、爬虫類の様な形であらわされる場合もある、大きな冠を被っている、ユーモラスな神様。
雨だけでなく、雷や嵐も司るというのであんな可愛い顔して、大きな力を持った神様だ。彼は、ヒスイを持った形で表現される事が多い。
たまに起こる、破壊的な嵐なんかは神様によって引き起こされていると考えられていて、天気には相当気を使っていたんだろう。
チャークの神殿のある遺跡はカンクンにあった。
ウシュマルの見どころ6:グランピラミッド The Great Pyramid

ウシュマル遺跡の中でも、メインのピラミッド。
上に登って、景色を一望できるし、風が吹いて影の中はとっても気持ちがいい。一番上には神殿のようなものがあり、あのチャクも飾られていた。
急こう配なので、上り下りは注意。
メリダからウシュマル遺跡への行き方と入場料
メリダのダウンタウンにあるTAMEバスのバス停へ行く。
場所はここ。
出発時間:6:00am, 9:00am, 10:40am, 12:00am, 2pm
バス料金:片道63ペソ
ウシュマルまで:1時間半
ウシュマルの入場料:合計223ペソ(2017.11月)だったけど、2019年1月に値上げされて今は413ペソ!!!ひどい値上がり。
帰りのバス出発時間:12pm, 15pm, 17pm
(15時のバスを待ってましたが、結局15:30に来たので、気長に待とう。近くにChoco Historyというマヤチョコレートの美術館があり、お手洗いも借りられる)
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