3つの塔がユニークな”イシュプヒル遺跡”への旅/ カンペチェ, メキシコ Xpujil Ruin, Campeche, Mexico

泊まってホテルから歩いて、10分ほどのところにあったイシュプヒル遺跡。
気軽に行ける距離にあって、規模はとても小さいながらも、その見た目がなかなかユニークで面白いマヤ遺跡だった。
youtube動画も撮ってます!
特徴的なのは”リオベック様式”
1930年代の終わりに発見されて、リオベック様式の建築スタイルが取り入れられている。
イシュプヒル遺跡は、17の建物のグループからできている。その建物のグループは、真ん中に大きなお庭がついていて、その周りに建物が建てられている。
庭と建物でエリアが区画されている、というスタイルが面白い。
全ての建物は漆喰で塗られていて、元々は綺麗な色で飾られていた。
マヤ遺跡がところどころに点在するエリアにあるのが、このイシュプヒル遺跡

イシュプヒル遺跡の周りにはいくつかのマヤ遺跡が点在していて、今回はコロナの影響で訪れることができなかったが、ベカン遺跡も代表的なリオベック様式を取り入れた建築スタイル。
他にはチカーナchicannaと、車で30分ほどのところにあるオルミゲロ遺跡も見逃せない。
長い間、マヤの人々が暮らしていた都市イシュプヒルの名前の由来
イシュプヒル遺跡は、紀元前400年から西暦1200年頃まで人々が暮らしていた。中でも一番栄えたのは西暦600年から800年頃。
イシュプヒルの名前の意味は”猫のしっぽ”という可愛らしい名前が付けられている。なぜ猫の尻尾かと言うと、この辺りで栽培されていた植物が動物のしっぽによく似ていたことから、この名前が付けられたそうだ。
リオベック様式で一般的なのは、二つの塔が門のように設置されている建物だが、このイシュプヒル遺跡で特徴的なのは三つの塔が作られている部分。
建物1
遺跡で一番メインの建物1。三つの頭の建物という名前も付けられていてリオベック様式が取り入れられたもの。
一番高い所で18 m。
この三つの頭の建物は、南北に完璧に整列されて建てられている。
内部には12個の部屋があり、それぞれの部屋は元々はマヤ遺跡独特のアーチ状のアーチ状の屋根がつけられていた。
メインの門は、東向きに作られていてプレコロンビア時代のマヤの文化の中では、宇宙とつながるとても大切な方角として考えられていた。
同じように東向きには、階段が設置されている。
見ての通りそれぞれの棟は、ものすごく急角度で作られていて、登ることは不可能だ。
この建物からは、火打石で作られ赤い塗料で塗られたナイフが見つかっている。そのナイフはカンペチェシティの博物館で保存されている。
裏側には、美しいマヤの神様の装飾も見ることができた。
建物2
長くて低く作られたこの建物は、プレヒスパニック時代の遺跡の重要人物たちが暮らしていた家屋だったと考えられている。
東側に階段が作られていて、いくつかの部屋で成り立っている。
真ん中の部屋は特に、他の国からの重要人物などを出迎えるための場所で、政治的活動が行われていた大事な場所だった。
こちらの建物もリオベック様式で建てられていて、十字のデザインや、蛇の神様の装飾がある。説明書には書かれていたが、蛇の神様は見つけることができませんでした。
この建物が建てられたのは700から850年頃。
建物4
1993年に発掘されて、元々は宮殿だった建物。
同じようにリオベック様式で建てられている、遺跡の中でもメインのプラットフォーム。
建物一度同じように東側に階段が設置されていて、いくつかの部屋が見られる。
いくつかの部屋の入り口には、現在でもカーテンのホルダーがされていた穴を見ることができる。カーテンは綿の生地がかけられており、日光を遮断する目的と、プライバシーを守るためにつけられていた。
元々あった建物を改築して、さらに大きくして階段も設置して、北側には新たに増設されていた。
イシュプヒル遺跡の入場料 2021年5月現在
入場料: 60pesos
イシュプヒル遺跡の場所
イシュプヒルで泊まったホテル
Hotel Chaak Calakmul
一緒に遺跡を巡った、ドイツ人のリサが見つけてくれたホテル。
ホテルの横にはピザ屋さんがあって、同じオーナーが経営している。
このオーナーさんが親切な方で、私が間違えて別のキャビンの方に行ってしまった時に、わざわざ車でここまで送ってきてくれた。
カラクムル遺跡へも車を出してくれるサービスも行なっていて、車を3人でシェアしての料金だったが500ペソで行くことができた。他のツアーなどで申し込むよりはとても安いと思う。